ロサンゼルスで第59回グラミー賞の授賞式が行われ、ピアニスト内田光子さんの参加したアルバム『シューマン:≪リーダークライス≫≪女の愛と生涯≫ ベルク:初期の7つの歌』が見事グラミー賞を受賞しました。
クラシック部門の最優秀ソロ・ボーカル・アルバム賞を受賞
『シューマン:≪リーダークライス≫≪女の愛と生涯≫ ベルク:初期の7つの歌』
受賞したのは、クラシック部門の最優秀ソロ・ボーカル・アルバム賞。2011年にアルバム『内田光子/モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番・第24番』で最優秀インストゥルメンタル・ソリスト演奏賞を獲得して以来2度目のグラミー賞受賞となりました。昨年は、指揮者の小澤征爾が最優秀オペラ録音部門で受賞しており、日本のクラシック界で2年連続の快挙達成となります。
内田光子は、国内外で知られるロンドンを拠点としたピアニスト。『シューマン:≪リーダークライス≫≪女の愛と生涯≫ ベルク:初期の7つの歌』は、ドロテア・レシュマンとの歌曲集となっており、シューマンとベルクの『女の愛と生涯』を題材にした3曲が収録されています。
また、同じく日本人としてノミネートされていた坂本龍一、starRoは惜しくも受賞には至りませんでした。
Adeleが5冠、最優秀新人賞はChance the Rapper、David Bowieが音楽部門で初の受賞
Adele
今年のグラミー賞は、そのほかAdeleが年間最優秀レコード、年間最優秀アルバムなどで最多となる5冠を達成。最優秀新人賞はChance the Rapperが獲得しています。受賞となったアルバム『Coloring Book』は、ストリーミングのみで発表された作品がグラミー賞に選ばれる初のケース、これからそういったケースも増えていきそうです。
Chance the Rapper『Coloring Book』
さらに、David Bowieが遺作となったアルバム『★ Blackstar』で最優秀ロック楽曲賞、最優秀ロック・パフォーマンス賞、最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム賞、最優秀アルバム技術賞(クラシック以外)を受賞。意外にもデヴィッド・ボウイにとって音楽部門で初めてのグラミー賞受賞となりました。
David Bowie
日本人の受賞がクラシックで続きましたが、来年以降そのほかのジャンルでも選ばれるようになるといいですね。ちなみに日本人受賞者は、1981年のオノ・ヨーコをはじめ、石岡瑛子、坂本龍一、喜多郎、中村浩二、松本孝弘(B’z)、内田光子、上原ひろみ、Sadaharu Yagi、小澤征爾の10名がこれまでに受賞しています。
■第59回グラミー賞授賞式 WOWOW:
http://www.wowow.co.jp/music/grammy/
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