山口情報芸術センターにて開催中の特別企画展『天声ジングル―∞面体』で展示が行われている、やくしまるえつこの大型新作インスタレーションの紹介映像がYoutubeに公開されています。
『天声ジングル―∞面体』(YCAM) やくしまるえつこ新作インスタレーション紹介映像
『天声ジングル―∞面体』はインスタレーション展示とライブ、爆音上映会で構成される、相対性理論とやくしまる、山口情報芸術センターによるコラボレーション企画。インスタレーションは以下の3つから構成されます。
INSTALLATION 1 : “天声ジングル”
会場: YCAM Studio B スタジオBインスタレーション版『天声ジングル』。相対性理論のアルバム『天声ジングル』を、13基のスピーカーと6基の超指向性スピーカー、24基のベースシェイカーを含めた計43基にもおよぶ複雑なマルチチャンネルの特殊な立体音響環境にアサインリミックスし、4+1の映像とフル音響とともに全身で体験するコックピット型音楽作品。
INSTALLATION 2 : “タンパク質みたいに”
会場 : YCAM 2F Passage on Library 中央図書館 2F渡廊下複雑系研究の来歴を持つ作家・円城塔が書き下ろした特殊な構造のテキストマップをやくしまるえつこが解読・再構築して音源化したYakushimaru Experiment『タンパク質みたいに』(*)を、閉館後の図書館全体を使ったプロジェクションマッピング映像とマルチチャンネル音響によって再現したインスタレーション。
*ゲノムによるタンパク質の合成時に発生するポリペプチド鎖の立体折りたたみ構造(フォールディング)を詩と音に秩序立てて対応させた作品
INSTALLATION 3 : “わたしは人類”
会場 : YCAM 1F Information Space – Special Room インフォメーションスペース 特別室”人類滅亡後の音楽”をコンセプトに、やくしまるえつこが音源と遺伝子組換え微生物で同時発表した作品。光合成細菌であるシアノバクテリアの遺伝子情報を用いて作曲した楽曲をDNA配列に変換して、更にシアノバクテリアのゲノムに組み込む、遺伝子組換え微生物によるバイオアート。
非常に長い寿命を持つDNAをストレージとして、組み込まれた楽曲をアーカイブ、後世へ伝達するという意味でも興味深い作品。シャーレにはやくしまるによるドローイングが遺伝子組換え微生物で描かれている。
複雑な音響システム、プロジェクションマッピング、バイオアート、とやくしまるえつこの世界から生まれたインスタレーションの射程の大きさが映像からも伝わってきます。会場は山口県と遠いですが、近くの方はぜひ行ってみることをおすすめします。12月17日には相対性理論のライブが山口情報芸術センターで、18日には同会場でやくしまるえつこが手がけた映像作品の爆音上映会も行われるそうです。
あわせて、KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭の公式テーマソングとなった『わたしは人類』もどうぞ。
■相対性理論 × やくしまるえつこ × YCAM 特別企画 インスタレーション
開催日:12月3日(土)~12月18日(日) ※火曜休館
会場:山口情報芸術センター
入場無料
■相対性理論 presents 『天声ジングルー∞面体』ライブ
開催日:12月17日(土)
会場:山口情報芸術センター
■相対性理論・やくしまるえつこ映像作品 爆音上映
開催日:12月18日(日)
会場:山口情報芸術センター
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