ハロー!プロジェクトに在籍するアンジュルムが10月19日に新曲「上手く言えない/愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間 / 忘れてあげる」をリリース。
今回も前作に引き続きトリプルA面となり、Youtubeのアンジュルム公式チャンネルでは3曲ともPVが公開され、リリースを目前に早くも話題を呼んでいる。
今作は5期メンバーの笠原桃奈が加入してから初のシングルリリースになることと、長くアンジュルムのパフォーマンスを支えてきた2期メンバー田村芽実が卒業したことにより、どのようなパフォーマンスを新生アンジュルムが作りあげるかが注目ポイントだ。
そんなハロプロナンバー1の座を狙うアンジュルムの最新シングル曲を紹介しよう。
新曲『愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間』
出典:Youtube
新メンバー笠原桃奈フィーチャー曲
タイトルの長さが最初に話題を呼んだ楽曲。やはり注目したいのは今作がCDデビューとなる5期メンバー笠原桃奈だ。
最初のアップから、歌いだしを任され、一番のサビラストももらえるというおいしい歌割を任されている。
TVカットやワンコーラス披露でも、必ずソロが披露できるのでこの曲は笠原桃奈お披露目曲といってもいいだろう。
歌詞は前作の「次々続々」を作詞した児玉雨子が担当し、ガジェット要素を歌詞に取り入れた現代的な愛の歌になっており、サウンドもEDMを取り入れ、近未来的な世界観を表してる。
歌割は均等に割り振られているが、誰が歌っても水準以上の歌唱を出せる層の厚さは、田村芽実が抜けても健在のようだ。
近未来を意識したサウンドにロボットダンス
振付は木下菜津子が担当し、サウンドや世界観に合わせてロボットダンスやアニメーションの要素も取り入れている。
往年のハロプロファンであれば「Wのロボキッス」を思い出す人も多いのではないだろうか?
そして、ダンスで特筆したいのは3期メンバーの佐々木莉佳子だ。
今作も間奏で堂々とセンターを飾り、キレキレな踊りを見せているが、後半の手の動きがかなりキレイなことに注目して欲しい。激しさだけでなく細かい部分をかっこよく魅せるということと、全体を通してボディコントロールが他のメンバーに比べて別格といえるくらい天性の素質を感じさせる。一段と高度なダンススキルを身に着けたようだ。
アーティストとアイドルの間をとる絶妙なパフォーマンスはハロプロ中毒を起こさせる仕上がりになっている。
アンジュルム新曲「上手く言えない」
出典:Youtube
均等に割り振られた歌割にあのメンバーの個性が光る
「上手く言えない」はバンドサウンドとファンキーさが際立つ、ライブで盛り上がることも間違いない楽曲。
イベントで楽曲を聞いたファンの間でも非常に現場評価が高いことでも話題になっている。
作詞作曲はアンジュルムになってからの代表曲「大器晩成」を制作した中島卓偉が担当。彼のライナーノーツによるとかなり制作意欲をわきたてられ制作した会心作になっているようだ。
歌割は均等に割り振られている中、気になるのは2期メンバーの勝田里奈の曲終わりのソロパートだ。
コンスタントに歌割をもらっている彼女だが、今回はフェイク込みの長めのソロパートをおいしいところでもらっている。
本来こういう難しいパートは、田村、竹内、室田あたりの歌唱力に定評のあるメンバーが担当することが多いが、ここにきて勝田が存在感を出してきたことにアンジュルムのおもしろさを引き出していると言っていいだろう。
センターを飾るのは室田瑞希
「上手く言えない」のセンターは3期メンバーの室田瑞希が担当。しかも、イントロ、サビ、大サビ、間奏、ラスト、すべてでセンターポジションをキープしており、最近のハロプロではめずらしいくらいの圧倒的なセンターを任されている。
歌唱力の高さからポジションも目立つ場所にいることが多かったが、意外にもセンターを担当するのは今作が初ではないだろうか。ダンスだけでなく表情も豊かなので楽曲のイメージにもよく合っている。まさに適任といえるだろう。
アンジュルム新曲「忘れてあげる」
出典:Youtube
糸島Distanceに続く悲しい女シリーズ
前作で好評だったミドルバラード曲「糸島Distance」に続く、悲しい女を歌った楽曲。
糸島Distanceは恋人に別れを切り出された女性が最後までこの恋をあきらめないという歌詞で、3、4期メンバーをメインに歌唱したのに対し、忘れてあげるは別れた恋人との思い出を振りかえりながらも前を向くために忘れる決意をする女性の歌詞をメンバー全員で歌唱している。
ファンの間では、糸島Distanceのその後の話みたいと言われ、合わせて聞くと1つのストーリーに聞こえるという聞き方もあるようだ。
ソロパートは均等に割り振られているが、各メンバーの個性がよく楽曲にマッチしているのが印象的。竹内朱莉と上國料萌衣のキレイな高音と中西香菜の深みのある低音、相川茉穂の情感ある歌声、そして、リーダー和田彩花の表現力など全メンバーのいい部分がこの楽曲の世界観を作りあげているといっていいだろう。
振付はハロプロおなじみのYOSHIKOが担当
振付はハロプロで多くの楽曲を振付しているYOSHIKOが担当。
なるべく振りを詰めずに激しくしないでゆったり感を出して欲しいというテーマから、大人っぽくてクールビューティーなアンジュルムを魅せるように制作したと自身のブログで発表している。
その言葉通り、振付自体は手ぶりなどが多く、歌と表情を引き立てる振付になっているといえるだろう。
楽曲中にオリエンタルなサウンドが入っているのだが、それを意識してなのか、それとも仏像好きのリーダー和田彩花の影響なのか、手で拝む振付が要所で取り入れられている。
こういう一見楽曲とアンバランスな振付も、アクセントに変わっていくのがハロプロならではのパフォーマンスだ。
前作の「次々続々/糸島Distance/恋ならとっくに始まってる」は5万枚以上売り上げ、自身過去最高の初動売上枚数を記録した。アンジュルムはオリコン1位を狙える力をすでに持っているのだ。
今作は前作を超える売上と順位を狙うべく新曲のプロモーション活動も精力的におこなわれる。
常に変動の歴史を繰り返すハロプロ内において彼女たちが狙うのはハロプロナンバー1の座。そして、アイドル界ナンバー1になるべくアンジュルムの逆襲はこれからも続く!
執筆:NOZATATSU(https://twitter.com/nozatatsu)
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