アン・サリー×畠山美由紀。最強のバンド編成で新章突入

アン・サリーと畠山美由紀。愛され続けるニッポンのトップボーカリストであります。アン・サリーと畠山美由紀は同じ歳（誕生日1日違い！）、そしてデビューも同期、さらに共にリスペクトし合うという仲。そんなふたりが自身の音楽ルーツを紐解き、歌い語り合う「ふたりのルーツ・ショー　アン・サリー、畠山美由紀」。2015年には5回目を迎え、昨年はなんとお二人はデビュー15周年。「祝！ ふたりのデビュー15周年♡」と題したジョイント・ショーも開催されました。そして2年ぶり、6回目の開催が来年早々に大決定！

アン・サリー

畠山美由紀

今年4月30日、渋谷オーチャードホールで行われた『15th anniversary concert 畠山美由紀 ソロ・デビュー 15周年記念 大感謝祭♡』でも、アン・サリーがゲストボーカルで出演。最高のコンビネーションでもうとろけてしまいそうな夜だったのでした。

そんなふたりが魅せてくれるスペシャルコンサート。6回目を数える本公演から「シーズン2」へ突入するのだとか！

アン・サリーと畠山美由紀がルーツとして愛した名曲たち。まずは極上のカバーソングを聞いてみましょう。

この度、発表された編成を見ると、やはり辣腕のバンド・メンバーが揃っておりました。

鈴木正人/Little Creatures(Bass, Band Master)
小池龍平/bonobos、Little Tempo(Guitar, Chorus)
小林 創(Keyboard)
栗原 務/Little Creatures(Drums)

盤石の布陣。アン・サリーと畠山美由紀とも馴染みがあり、なおかつ相性も抜群なメンバーです。筆者は今年8月に『TOKYO MUSIC CRUISE 2017』で畠山美由紀のライブを観ておりまして、そのときは3人編成(畠山美由紀、小池龍平/A.Guitar&Cho、織原良次/Fretless Bass)でした。

3人編成のライブでも圧巻の内容でしたが、本公演はフルバンド編成とあってさらに音圧が増すことは請け合いです。特筆すべきは、ふたりのデュエット、そしてふたりのトークの自由さ。とにかくフリーダム。ジャンルはもちろん、スタイルにも全く縛られません。毎公演「ふたりのルーツ・ショー」の選曲は、アン・サリー、畠山美由紀が、その時、歌い語り合いたいジャンルを超えた名曲を披露します。洋楽スタンダード・ナンバーから、ブラジル音楽、民謡、唱歌、日本歌謡曲、演歌など実に様々。

畠山美由紀 – 『歌で逢いましょう』

ジョニ・ミッチェルへの憧憬と共感

本当にレンジの広いふたりのデュオですけれども、必ずと言っていいほどこのイベントでカバーされるアーティストがいます。それがジョニ・ミッチェル。(こんなふうに書いて、今回披露されなかったらどうしよう) ・・・まぁ、いずれにしてもふたりにとっては重要なアーティストであることは間違いないので、改めてここに書き留めておこうと思います。

過去にライブで披露されたのは(筆者が確認できた範囲で)この4曲。やはりジョニ・ミッチェルもジャズのフィーリングを持つミュージシャンですが、ふたりが惹かれているのはもっと内面的な部分である気がしますね。

カナダ出身のシンガーソングライター、ジョニ・ミッチェル。やはりこのふたりが尊敬するアーティストですから、言うまでもなく才能ある音楽家、そして詩人です(画家でもありました)。恋多き女として知られる彼女は、その情熱的な愛を音楽で表現せずにはいられなかった。畠山美由紀とアン・サリーにカバーされ、大名盤『Blue』に収録されている『All I Want』は、同郷のレナード・コーエンとの恋仲を歌ったものです。

あなたの髪を洗ってあげたい。あなたにセーターを編んであげたい。あなたにラブレターを書きたいの。

という内容の歌詞を、情熱的かつフォーキーな調べに乗せて歌い上げるわけです。こういう激しい恋に燃える姿に、そしてそれを赤裸々に表現できる技量に、畠山美由紀とアン・サリーは共感と憧れを持っているのかなと。

ジョニ・ミッチェルの曲が今回もカバーされるとすれば、時期も考えると『Hejira』に収録されている『Amelia』あたりですかね。

この曲は、女性パイロットとして初めて大西洋単独横断飛行に成功したアメリア・イアハートに捧げられた曲です。『ふたりのルーツ・ショー vol.6』が開催されるのは新年の初めですから、やはり始まりと勇気をテーマにした曲を選んでくると予想しておきます。

(繰り返しますが、こんなこと書いてジョニ・ミッチェルのカバーすら披露されなかったらどうしよう)

ジョニ・ミッチェルのほかにも二人のルーツが多数披露されますから、音楽のタイムマシンに乗るつもりで、今回のライブに参加していただきたい。導き手の二人のディーバ、そして彼女たちを支える凄腕の操縦士たちが見せてくれる音の景色。掛け値なしに素晴らしいですよ。

■ふたりのルーツ・ショー vol.6　アン・サリー、畠山美由紀

【東京公演】
日程：2018年1月28日(日)
会場：EX THEATER ROPPONGI
時間：開場16:00　開演17:00
＜チケット情報＞
https://www.red-hot.ne.jp/play/detail.php?pid=py15806

【大阪公演】
日程：2018年2月11日(日/祝)
会場：梅田クラブクアトロ
時間：開場16:00　開演17:00
＜チケット情報＞
http://www.shimizuonsen.com/schedule/detail/1631/